今年の大きな目標として、技術をお金に変えるというのがあった。
この目標に至った背景
「プロとしてソフトウェアエンジニアをやっているんだ」という自覚が年々強まってきています。これまではそこそこ仕事をすると褒められて、給料上がってのサイクルで回っていました。
それはそれで居心地はよかったのですが、お給料の上がりに対して自分の技術力の伸びが追いついていないなと思っていました。年々その危機感は募り、いろんな経緯が重なりとうとう転職しました。
転職先はその前の職場に比べて全体的な技術力が高く、周りには尊敬できるソフトウェアエンジニアの方ばかりです。
転職したての頃には周りの技術力との差に焦りながらも、なんとか普通に仕事ができるくらいにはなれたと思います。その意味で、転職してから今日までの技術の伸びは新卒1年目の頃に匹敵するほどな実感があります。ここ数年同じような仕事ばかりのなかで、そのような実感を得ることができませんでした。
そうしてある程度技術力の伸びを感じ始めたところで、「あぁ、ソフトウェアエンジニアって時間と技術力を売ってるのか。それがプロってことか」という思いが強くなってきました。(ここでいう技術力には、マネジメント方面のスキルも含むものとします)
すると次に芽生えはじめたのは、「技術力をどれだけお金に変えられるのか試してみたい」「その過程でさらに技術力を伸ばしてみたい」という思いでした。
それ以外にも、
- 本業で導入に携われなかったけど、"知っている"状態の技術を実践したい
- 今の組織にいながらも、"隣の芝生"を覗くことで得られた文化や技術を本業へ還元したい
- これまで使ってきたPHPの知識を腐らせることなく新鮮にしておきたい(現職ではPHPを書かない)
- 現職で実践することができたReactをさらに学んでいきたい
という思いがありました。
副業探し
そんな思いを実現するために昨年末ごろから結婚の準備のかたわら、副業探しに励んでいました。
いくつかのエージェントから紹介を受けたものの、条件的に折り合いが合わず「やる気はあるけどそれを発散する先が見つからない」状態に陥っていました。
しかし幸運なことに、自分で立ち上げたコミュニティのメンバーの方から声をかけていただき、どうにか副業先を見つけることができました。
やっぱり最初の副業をするのなら、知り合いの紹介がよいのではないかと思います。これに生存者バイアスが含まれるのは重々承知のうえです。
知り合いの紹介だと、もし折り合いが悪かった場合に人間関係に影響が出てしまいますから。
ただ条件面で色々と融通が利いたり、入ってから「実はブラック案件でした」みたいなことにはなりづらいため、ある程度安心感を持って仕事を始めることができる点がメリットかなと思います。
副業をはじめてみて
どうにか見つかった副業先では非常によくしていただいています。
まず、「Kanonさんが気になることがあればどんどんissue立ててくださいね」という言葉と裁量をいただきました。実際に気になるところをどんどんissue化していきました。この言葉「実は美辞麗句だった」というのを主観ながら見かけることが多いです。が、この副業先ではそんなことはなく、もちろん議論を経てではありますが、issueとして立てたタスクをどんどんこなしていくことができました。
その中の課題の多くは、「本業で導入に携われなかったけど、"知っている"状態の技術を実践したい」と思っていたものだったため、とてもよい経験になりました。
一方で副業先で初めて出会ったものを本業に持ち帰ることもできました。主にフロントエンドの技術ですが、zod
やpathpida
の利用例などです。
このあたりの副業先での改善や本業に持ち帰れたものについては、またどこかのカンファレンスでお話ししたいです。
そうしてここまでの働きぶりを認めていただき、ジョインしてから1ヶ月でお賃金を上げていただくこともできました。まさに"プロとして"評価していただいた実感がありました。嬉しくてビールを買いに行った帰り、自分の家を素通りしたくらいでした笑
また次のタスクは、これまで自分が実践したいと思っていた技術を試させていただけるものを振っていただけました。
完全に"運がよかった"という他ないのですが、本当に副業を始めてよかったと思っています。
おわりに
副業を始めてみて課題に感じているのは、「頭の切り替えがなかなか難しい」ということです。
本業・副業・自己研鑽・休息の4スイッチを切り替えるのがなかなか難儀しています。
このあたりのコツを早く見つけたいですが、慣れかなと思わなくもないです。